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香港技術バウチャー計画(TVP)ガイド:中小企業の技術導入補助金と申請方法

重要なお知らせ(2025年以降の更新): 香港政府は2024年12月13日、技術バウチャー計画(TVP)が2024年12月31日をもって新規申請の受付を終了したことを発表しました。政府はTVPが当初の目標を達成したと判断し、後継として複数の業種別専門補助計画を設けています。

本記事では、TVPの補助条件・申請要件を完全に記録するとともに、既存申請を追跡中の企業および代替手段を検討中の企業向けに情報を提供します。2025年以降の代替補助制度をお探しの方は、末尾の「代替制度」セクションをご参照ください。


一、TVPの概要と補助構造

技術バウチャー計画(Technology Voucher Programme、略称TVP)は、香港創新及科技署(ITC)が設立し、香港生産力促進局(HKPC)が日常管理を担う、中小企業のデジタル化・技術導入を支援する旗艦補助制度です。

主要条件一覧:

項目 内容
累積補助上限 HKD 600,000(企業あたり)
政府補助率 75%(政府3:企業1)
最大承認プロジェクト数 6件(1件あたり最大HKD 150,000の政府補助)
1件あたりの最大政府補助 HKD 150,000(プロジェクト総予算上限HKD 200,000)
管理機関 創新及科技署/香港生産力促進局
対象 非上場の香港登記企業
制度状況 2024年12月31日をもって新規申請受付終了

具体例: ある飲食チェーン企業がERPシステムを導入する場合、プロジェクト総費用がHKD 16万とします。政府が75%、すなわちHKD 12万を負担し、企業の自己負担はHKD 4万のみです。6件のプロジェクト枠をすべて使い切れば、累積で最大HKD 60万の政府補助を受けられます。


二、申請資格と書類チェックリスト

2.1 基本申請資格

申請機関は以下の要件をすべて満たす必要があります:

  1. 香港登記:香港の「商業登記条例」(第310章)または「会社条例」に基づき登記されていること
  2. 非上場企業:香港聯合取引所の上場企業およびその子会社は対象外
  3. 香港での実質的な事業運営:申請時点で香港において実際に事業を運営していること。ペーパーカンパニーや純粋持株会社構造は対象外
  4. 非政府資助機関:主要財源が政府補助である機関(政府補助の社会福祉機関・学校等)は対象外
  5. 重大違反記録なし:申請機関および管理者に詐欺・共謀等の刑事有罪判決がないこと

2.2 申請書類チェックリスト

書類 備考
商業登記証(BR)のコピー 有効期間内のもの
会社設立証明書 会社条例登記企業の場合
直近2期分の監査済財務諸表 ない場合は管理会計でも可(新設会社等)
取締役または授権署名者のHKID / パスポートコピー  
プロジェクト提案書 導入技術・目的・期待される改善効果を詳細に記載
適格サービスプロバイダーからの見積書 プロジェクト金額に応じて2〜5社以上
銀行口座証明書 企業名義のもの

2.3 日本企業の香港子会社の注意点

日本の親会社が香港子会社を通じてTVPに申請する場合、以下の点が審査で重視されます:


三、対象技術サービスの種類

TVPの適用範囲は意図的に広く設計されており、特定技術への事前指定はありません。以下は承認実績の多い主要カテゴリです。

3.1 主要対象カテゴリ

企業管理システム

販売・業務システム

新興技術(個別審査)

3.2 対象外となる支出


四、申請から支払いまでのフロー

4.1 審査タイムライン

完全な申請書(書類が揃っている場合)提出後:

プロジェクトの実施は承認後12ヶ月以内に完了する必要があり、完了後2ヶ月以内に完了報告書を提出し、6ヶ月後に実績評価報告書を提出します。

4.2 資金交付方式

ステージ 内容
前払金 協定締結後、最大25%の前払い補助を申請可能(起動費用の立替負担を軽減)
残額 プロジェクト完了・完了報告書の審査合格後に残り75%を交付

五、日本企業の典型的活用例

ケース1:日本系貿易会社のERP導入(DX推進)

香港に設立した貿易子会社が、Excel管理からクラウドERPシステムへの移行を計画。プロジェクト総費用HKD 18万のうち、政府補助HKD 13.5万(75%)、自己負担HKD 4.5万。受発注・在庫・請求書の自動化により、月次決算作業を約40%削減。

ポイント: 日本の親会社と同じシステムベンダーを使う場合、関連当事者取引にならないよう構造を慎重に設計する必要があります。

ケース2:フィンテック系スタートアップのセキュリティ強化

香港登記のフィンテック企業が、顧客データ保護のためのゼロトラスト・セキュリティ構成とエンドポイント保護システムを導入。補助金活用で投資回収期間を大幅に短縮。

ケース3:小売業向けPOS・CRM統合システム

日系コスメブランドの香港直営店が、既存POSをクラウドPOSに切り替え、CRMと統合。会員管理の自動化とオムニチャネル対応を実現。


六、よくある失敗と回避法

申請資格上の問題

プロジェクト設計上の問題

調達コンプライアンス上の問題

TVP vs. BUD基金:日本企業はどちらを選ぶ?

比較項目 TVP(技術バウチャー) BUD専項基金(一般プロジェクト)
補助の方向 技術導入・デジタル化 ブランド構築・内地/海外市場拡大
累積上限 HKD 600,000 HKD 7,000,000
政府補助率 75%(政府3:企業1) 50%(政府1:企業1)
技術プロジェクト対象 主要用途 市場拡大目標との連動が必要
2025年以降の状況 新規申請受付終了 継続受付中

七、TVP終了後の代替制度

TVPの新規申請受付終了後、香港企業の技術補助の選択肢は絞られましたが、以下の途径が残っています:

BUD専項基金(最主要な代替手段)

数码転型支援先導計画(DTSPP)


本記事はhkguide.org編集チームが管理し、香港政府の公開情報に基づいています。政策に変更が生じた場合は、最新の公式発表を優先してください。専門的な申請サポートについては、お問い合わせください。

公式リソース: