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DSE観光・ホスピタリティ(Tourism & Hospitality Studies)完全ガイド

科目の概要

DSE観光・ホスピタリティ(Tourism & Hospitality Studies、以下THS)は、観光産業・ホテル産業・旅行ビジネスを包括的に学ぶ実践的な選択科目です。毎年約2,000〜3,000人が受験します。ビジネス・サービス産業への就職を志望する受験生に人気が高く、観光大国である日本での経験や視点を持つ日本人受験生にとっては独自のアドバンテージを発揮できる科目です。


試験構成

Paper 1 — 観光・ホスピタリティ概論(60%)

試験時間は2時間30分。以下の主要テーマから出題されます。

観光分野(Tourism)

ホスピタリティ分野(Hospitality)

Paper 2 — ケーススタディ・応用問題(40%)

試験時間は1時間30分。実際の観光・ホスピタリティ事例(ニュース記事、統計データ、企業事例)を読み解き、分析・提案を行うケーススタディ形式の問題です。

SBA(オプション)

一部の学校ではSBAとして業界訪問(Industry Visit)や調査プロジェクトを実施します。学校の実施方針に従い、適切なレポートを準備します。


主要テーマ:持続可能な観光とMICE

持続可能な観光(Sustainable Tourism)

THSの最重要テーマのひとつ。以下の観点を押さえましょう。

MICEビジネス

香港はアジア有数のMICE都市です。Convention & Exhibition Centre(HKCEC)を中心とした大規模コンベンション産業は出題頻度が高いテーマです。


日本のホスピタリティ産業との比較

日本の「おもてなし」文化はDSEのホスピタリティ論述問題において比較事例として非常に有効に使えます。

項目 日本のホスピタリティ 香港のホスピタリティ
サービス哲学 おもてなし(無形の配慮) 効率+プロフェッショナリズム
旅館文化 日本旅館(旅館独自のサービス体系) ホテルチェーン中心
観光統計 訪日外国人数(年間3,000万人超) 訪港旅客数(コロナ前5,500万人超)
観光マーケティング Cool Japan政策 観光多様化戦略

Paper 2のケーススタディでは、日本の事例(インバウンド政策、旅館のサステナビリティ対応)をアジア全体の文脈で分析する視点が高評価を得ます。


進学への活用

PolyU HTM卒業生は香港の主要ホテル(マンダリン・オリエンタル、フォーシーズンズ、ハイアット)や航空会社(キャセイパシフィック)への就職実績が豊富で、日本人にとっても日系企業(ANAインターコンチネンタル、プリンスホテル)との接点も多い業界です。


Level 5以上を目指すための対策

  1. 時事ニュースの継続的追跡: 香港観光局(HKTB)の統計、MICE業界ニュース、航空産業の動向を月次で把握する
  2. ケーススタディ演習: Paper 2対策として、毎週1本のケース読解と分析レポートを書く習慣を付ける
  3. 日本の事例を武器にする: 「おもてなし」「訪日インバウンド」「旅館のサステナビリティ」等の日本固有の事例を英文で論述できる状態にしておく
  4. MICEと持続可能な観光を深掘り: 出題頻度が最も高い2テーマに50%以上の学習時間を集中させる
  5. 業界用語の英語習得: グローバルな業界用語(RevPAR、STR指標、GDS等)は正確に使えるようにする

DSE THSは日本のホスピタリティ・観光産業への理解を活かして差別化できる、日本人受験生に特に向いている科目です。


本ガイドはCC BY 4.0ライセンスのもと公開されています。引用・転載の際は出典(hkguide.org)を明記してください。