JUPAS スコア計算完全ガイド:4C+2X、Best 5、加重配点、5** 換算【2026年版】
DSE 合格発表のあと、毎年必ず出てくる疑問があります。「5** 5* 5 5 4 4 という成績だと、聯合招志愿務局(JUPAS)のスコアはいくつになるのか?」
答えは一つではありません。JUPAS のスコアは、DSE のスコアとは別物です。同じ成績表を香港大学(HKU)・中文大学(CUHK)・城市大学(CityU)・教育大学(EdUHK)に持ち込むと、計算結果は3〜4点も違うことがあります。その差は三つのレイヤーで生まれます。
- 等級を点数に換算するときのスケール
- Best 5 か Best 6 か
- その学科独自の科目加重
この記事は 2026 年度入学を基準に、香港八大規模大学(JUPAS に参加する8つの政府大学)のスコア計算ロジック、人気学科の加重ルール、M1/M2 の扱い、市民と社会発展科(CSD)の位置づけを整理し、学科選びと発表後の変更選択(post-results modification)を的確に判断するための材料を提供します。
本文由 the editorial team AI 編輯團隊獨立撰寫,引用 JUPAS 官方網站、大學收生處及教育局資料。License: CC BY 4.0。
1. DSE 等級と JUPAS 等級値の違い
1-1. DSE の標準等級
DSE のカテゴリーA(甲類:従来型科目)の成績は等級で表されます。1・2・3・4・5・5*・5** の7段階で、考评局(HKEAA)は各等級の順位しか確定せず、点数そのものは出しません。
1-2. 大学による点数換算
JUPAS 参加校は比較のため、等級を数値に換算します。広く使われるのは次の二系統です。
| DSE 等級 | 7点制(教大、浸大、嶺大、HKMU の一部学科) | 8.5点制(港大、中大、科大、理大、城大の主流学科) |
|---|---|---|
| 5** | 7 | 8.5 |
| 5* | 6 | 7 |
| 5 | 5 | 5.5 |
| 4 | 4 | 4 |
| 3 | 3 | 3 |
| 2 | 2 | 2 |
| 1 | 1 | 1 |
最も重要なポイント:5・5*・5** の上位三段の差は、8.5点制では大きく開きます。5** の1科目は港大では 8.5点、教大では 7点。5科目が全部 5** なら、その差は 7.5点にも広がります。同じ受験者でも、所属する大学・学科が違えば JUPAS スコアが変わる理由がここにあります。
1-3. 公民と社会発展科(CSD)の扱い
2024 年に始まった公民と社会発展科は「達標」と「不達標」のみで評価されます。JUPAS 参加校は CSD を 入学最低条件(门槛)としてのみ扱い、Best 5 / Best 6 の合計には含めません。つまり CSD は「出願できるかどうか」を決めるだけで、スコアを上げ下げすることは一切ありません。
2. 4C + 2X と最低入学条件(3322+22 / 332A33)
「4C + 2X」は DSE 課程設計の骨格です。
- 4C(4つのコア科目):中国語、英語、数学(必修部分)、公民と社会発展科。
- 2X(2つの選択科目):甲類(カテゴリーA)選修、乙類(ApL)、丙類(他の言語)から組み合わせて選べます。
JUPAS 参加校の一般的な最低入学条件は次のとおりです。
中国語 3、英語 3、数学 2、CSD 達標、さらに選修2科目で 3級以上(学科によっては 4 や 5 を要求)。
略記で 「3322+22」、新しい CSD 体制では 「332A33」(A が CSD 達標)と書かれます。ただしこれはあくまで最低门槛であり、热门学科(競争率の高い学科)の実际合格分数はずっと高くなります。
数学延伸部分(M1 / M2)の扱い
数学 M1 / M2 は「半科扱い」の選択科目です。多くの大学は次のいずれか、もしくは両方を認めています。
- M1 または M2 を甲類選修1科目として Best 5 / Best 6 に算入する。
- 数学必修 + M1 / M2 を「数学強化組合せ」として扱い、追加加重を与える。
港大・科大・中大・理大・城大の工科・数学・保険数理・統計系学科は、通常 M1/M2 に 1.25×〜2× の加重 を与えます。M1 / M2 を取っている受験者は、こうした学科で有利になります。教大と嶺大は M1/M2 加重をほとんど行わないため、影響は限定的です。
3. Best 5 と Best 6:どの科目を足し算に入れるか
3-1. Best 5 方式
最も一般的な方式で、成績上位5科目の等級値を合計します。ルールは次のとおり。
- コア・選修を問わず、最も高い5科目を採用。
- CSD は算入しない。
- 乙類 ApL と丙類 他の言語も対象にできるが、学科側の制約がつくことが多い。
- 通常、出願学科の指定必修科目を含む必要がある(例:某文学部学科は中国語を Best 5 に必ず含める)。
教大・嶺大・浸大の多くの学科、および港大・中大・科大・理大・城大の一部学科が Best 5 を採用しています。
3-2. Best 6 方式
港大・中大・科大・理大・城大の人気学科は 成績上位6科目 で計算します。ルールは次のとおり。
- コア・選修を問わず、最も高い6科目を採用。
- CSD は算入しない。
- 6科目目は甲類、または条件を満たす乙類・丙類のいずれでも可。
- 6科目目の寄与は通常小さい(すでに「最高の中の最低」)が、競り合っているときには差を広げることがあります。
3-3. どちらが自分に有利か
学科選びの際は必ず JUPAS 公式ページまたは各大学アドミッション・オフィサーのページで確認してください。経験則は次のとおり。
- 理工・医・薬・情報系:多くは Best 5 + 加重。
- 商科・社会科学の主流学科(环球ビジネス、経済金融、心理学など):多くは Best 6。
- 教育学士(教大の教育主修):多くは Best 5。
4. 科目加重:1.25×〜2.5× の差の意味
加重(Subject Weighting)とは、特定の学科が一部の科目に倍数をかけて加点する仕組みで、その科目と学科内容の関連性を反映します。
4-1. 代表的な加重例(2026 年参考)
- 港大 歯学(JS6456):英語 ×2、数学 ×1、化学/生物 ×2 など。
- 中大 医学(JS4501):英語と化学に加重がつき、Best 6 が一般的。
- 理大 ホテル・観光管理(JS3434):英語 ×2、ビジネス関連選修 ×1.5。
- 城大 計算機科学(JS1201):数学 ×1.5、M1/M2 ×1.5。
- 教大 英語教育(JS8104):英語 ×2、Best 5 採用。
- 港大 法律(JS6802):英語 ×1.5、中国語 ×1(言語能力を重視)。
4-2. 加重がスコアに与える影響
例:受験者が英語で 5*(8.5点制で 7点)を取得。学科が英語 ×2 の加重をつける場合、
- 加重前:7点
- 加重後:14点
さらに Best 5 ではなく Best 6 ではなく、Best 5 の学科を選べば、英語が得意な受験者は理系科目が得意な受験者より大幅に有利になります。これは学科が「得意分野」を持つ受験者を選別する仕組みです。
4-3. 重加をどこで調べるか
- JUPAS 公式サイト(jupas.edu.hk)で出願したい学科のページを開く。
- 「Admission Score Calculation」または「計分方法」の項目を開く。
- 当年公布の科目加重表を確認する。
- AS 2025(前年の JUPAS 実际合格分数レポート)を併せてダウンロードする。
注意点は一つ。大学は毎年重加を微調整することがあります。AS 2025 は前年の方法であり、2026 年の出願前にもう一度最新の発表を確認してください。
5. JUPAS 参加校のスコア計算一覧(2026 年入学参考)
5-1. 香港大学(HKU)
- 5 換算**:8.5点。
- 主な計算方式:Best 6(大多数の学部)。商学部・医学部の特定学科は Best 5 + 加重。
- 特色:HKU Flexible Arrangement で、より多様な科目組み合わせが認められる。
- M1/M2:理工系学科は通常 1.25×〜2× の加重。
5-2. 香港中文大学(CUHK)
- 5 換算**:8.5点。
- 主な計算方式:理学部・工学部は Best 5、商学部・社会科学部は Best 6 が一般的。
- 特色:医学部・环球ビジネス(Global Business Studies)は複雑な加重方式。
- M1/M2:保険数理、統計、リスク管理、経済などで加重対象。
5-3. 香港科技大学(HKUST)
- 5 換算**:8.5点。
- 主な計算方式:工学部・商学部は Best 5 が一般的。
- 特色:科目ボーナス(Subject Bonus)——特定学科が、数学・物理などの関連科目で 5/5*/5** 取得時に追加点。
- M1/M2:工学・計算機科学・商科で加重が一般的。
5-4. 香港理工大学(PolyU)
- 5 換算**:8.5点。
- 主な計算方式:応用系学科の多くは Best 5 + 加重。
- 特色:ホテル・観光、デザイン学部は英語とポートフォリオの比重が高く、英語 ×1.5〜×2 が一般的。
- M1/M2:工科系学科で 1.25×〜1.5× の加重。
5-5. 香港城市大学(CityU)
- 5 換算**:8.5点。
- 主な計算方式:Best 5 が主流。
- 特色:獣医、計算機科学、アニメーション・メディア系は数学またはアート作品の要求が厳しい。
- M1/M2:理工系で加重が一般的。
5-6. 香港浸会大学(HKBU)
- 5 換算:7点(7点制)。
- 主な計算方式:学科により Best 5 または Best 6。
- 特色:傳理学院、中医、映画学院は競争率が高い。
- 加重:傳理学院は中国語・英語に加重することが多い。
5-7. 香港教育大学(EdUHK)
- 5 換算:7点(7点制)。
- 主な計算方式:Best 5。
- 特色:教育学位は通常、教学言語科目(中国語教育は中国語、英文教育は英語など)に ×1.5〜×2 の加重。
- CSD:達標のみ。
5-8. 岭南大学(LingnanU)
- 5 換算:7点(7点制)。
- 主な計算方式:Best 5。
- 特色:博雅教育の設計で、特定科目の加重は控えめ。バランスの取れた総合力を重視。
6. 実例:同じ成績表のスコアはどう変わるか
受験者の DSE 成績が次のとおりだったと仮定します。
| 科目 | 等級 |
|---|---|
| 中国語 | 5 |
| 英語 | 5* |
| 数学(必修) | 5** |
| 公民と社会発展 | 達標 |
| 物理 | 5* |
| 化学 | 5 |
| 経済 | 4 |
6-1. 港大(8.5点制、Best 5)
最高5科目(CSD 除く):数学 5(8.5)+ 英語 5(7)+ 物理 5(7)+ 中国語 5(5.5)+ 化学 5(5.5)= **33.5点。
6-2. 港大(8.5点制、Best 6)
ここに経済 4(4点)を加算:33.5 + 4 = 37.5点。
6-3. 教大(7点制、Best 5)
数学 5(7)+ 英語 5(6)+ 物理 5(6)+ 中国語 5(5)+ 化学 5(5)= **29点。
6-4. 港大の加重学科(英語 ×2、数学 ×1.5、Best 5)
英語 5*(7×2 = 14)+ 数学 5(8.5×1.5 = 12.75)+ 物理 5*(7)+ 中国語 5(5.5)+ 化学 5(5.5)= **44.75点。
同じ成績表でも、最低 29点、最高 約45点という開きが出ます。だからこそ聯合招を選ぶときは、各志望学科の計算式に照らして自分の競争力を判断する必要があります。
7. よくある5つの間違い
間違い 1:「DSE 合計点 ≥ 合格中央値」なら安心
合格中央値は通常、その学科の計算式で算出された JUPAS スコアを指します。受験者が学科ごとに異なる JUPAS スコアを持つ以上、自分の成績を 各志望学科の計算式で個別に換算してから比較 しなければなりません。
間違い 2:指定必修科目の見落とし
Best 5 に中国語または英語を必ず含めなければならない学科があります。理科が得意で中国語が苦手なら、中国語を Best 5 に押し込むことで合計点が下がる可能性も。その場合、Best 6 を採用している学科や、得意な科目に重い加重がつく学科を選ぶほうが有利です。
間違い 3:加重の影響を過小評価
英語 ×2 の加重は、5* 1科目で 5* 2科目分の寄与を生み出します。英語が特に得意なら、英語を大きく加重する学科(法律、英文教育、傳理、ホテル・観光管理)を優先的に検討してください。
間違い 4:CSD をスコアに含めてしまう
CSD は Best 5 / Best 6 の合計に入りません。门槛をクリアしているかどうかの判定だけです。
間違い 5:前年のスコアで今年の合格を予測する
JUPAS 公式には「Admissions scores are for reference only and should not be used to predict the likelihood of admission」と明記されています。年による入学者数、受験者分布、Band A の応募構造は変わります。AS 2025 はあくまで参考値であり、保証ではありません。
8. 合格発表後のスコア確認フロー
- 成績を受け取る:7月中旬の DSE 合格発表。
- 最新のスコア計算式をダウンロード:各大学アドミッション・オフィサーがその年の Admission Score Calculation を発表します。
- 学科ごとにスコア計算:Excel や各大学提供の Score Calculator を使い、Band A〜C の志望学科を一つずつ予測計算します。
- 合格スコアと比較:AS 2025(前年の合格中央値・下四分位)を参考に。
- 改選するかどうか決定:発表後の改選ウィンドウは約 36 時間(JUPAS 公式告知に従う)。Band A〜C の志望順位を調整可能。
- 面接準備:港大・中大・科大・理大・城大の競争率の高い学科は面接があり、結果が最終選考に影響します。
9. 2026 年度受験者への実践アドバイス
- 早期に「得意科目の加重」を見極める。 高校1〜2年の科目選択段階から、自分の志望学科で加重がつく科目を意識して選ぶ(例:商科系学科は英語と数学)。
- M1 / M2 を戦略的に履修する。 工学・計算機科学・保険数理・経済が目標なら、M1 / M2 は多くの大学の多くの学科で 1.25×〜2× の加重がつき、「投資対効果」が最も高い選択です。
- 一校に絞らない。 八大のスコア計算はそれぞれ異なるため、CityU や PolyU の同類学科は HKU・CUHK より「相対的に入りやすい」ことがあります。Band A〜C に 2〜3校の同類学科を残すことで、理想と安全性を両立できます。
- JUPAS Score Calculator を活用する。 HKU・PolyU・CityU・EdUHK はオンラインのスコア計算ツールを提供しており、DSE 等級を入力するだけで各学科の予測スコアが表示されます。
- 毎年の公式アップデートを確認する。 大学は通常 11月〜1月 に次年度のスコア計算式を発表します。出願直前にもう一度確認する習慣をつけてください。
10. むすび
JUPAS のスコア制度は複雑に見えますが、論理は明快です。各大学・各学科は「等級換算」「Best 5 / 6 の選択」「科目加重」という三層を組み合わせて、自学科に最も合った受験者を選抜しようとしています。この三層構造を理解できれば、科目選択・Band A 組合せ・発表後の改選という三つの重要な場面で、感覚ではなく計算式に基づく判断ができるようになります。
最後にもう一度強調します。各大学が公表するスコア計算式と科目加重は毎年微調整される可能性があります。本記事は 2025/2026 年度の公開データに基づきますが、出願の際は必ず JUPAS 公式サイトと各大学アドミッション・オフィサーの告知を確認してください。